この作品は倉敷模型船クラブの遠藤氏が約2年半の歳月掛け試行錯誤して製作したシュナイダープロペラです
購入すれば1基3万円するもののこれまで掛けた費用はそれ以上掛かったかも知れませんね。
まだまだ自分の思う通り走航作動するにはもう少しの調整が必要との事です。
この作品は倉敷模型船クラブの某氏のシュナイダープロペラ以外オールスクラッチのタグボートです。 | ||
■宇野港 港フェスティバルにて展示中の 「第一鉄栄丸」(シュナイダープロペラ2基装備) |
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■「第一鉄栄丸」の製作者とともに |
■港フェスティバルのラジコン操船体験用 ミニプールにて走航 |
■港フェスティバルにて走航 |
日本の模型店で販売しているシュナイダープロペラです、ネットで購入できます。 | ||
■模型店で販売しているシュナイダープロペラです。製作するため分解したパーツ類 | ||
■横から見たところ。モーターが縦置きなの で意外と船体後部の高さが必要 |
■ローター(回転部)とステーター(固定部) に分解 |
■ローターを分解 中心軸のなかにコン トロールロッドが見えるこのロッド1本だけで 速度変更、前後進切り替え、操舵を行う 仕組み |
■ブレードが付いたままで、ローターの内部 構造を見るブレードは長手方向断面が同一 ではなく、先端に行くほど断面積は 小さく、手作りが困難な形状 |
■ローターの天板 |
■ローターの中にあるリンク機構 |
■「第一鉄栄丸」のシュナイダープロペラ制御機構(サーボは4個) |
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■シュナイダープロペラを単体で購入しても、 その配置方法、制御方法など詳しいことが 取説には書かれていないので、他から 入手した組立て完成船の 資料を参考に組み込んだ |
■船底から顔を出したブレード(翼) |
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試作品の挑戦 | ||
■市販品を分解させてもらったものの、まだ動き方がよく分からないので約2倍の模型を製作 材料は安価なブリキ板、 ベニヤ板などを使用 |
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■ひとまず、形ができたところ これを作ったことで、ようやく推力がどう発生 するのか、その方向がなぜコントロール ロッド1本で変えられるのかが分かってきた 五角形のスライダーがローター部分にある 5本のブレード軸に対して向きは変えずに、 自由に移動できるところがこのリンク機構の 「ミソ」ギアはレーザプリンタの廃品利用、 ブレードはブリキを折り曲げた |
■中心部には市販ボールベアリングを使用 当然、自作することで図面を描いているの でオリジナルとは違うサイズ |
■駆動にはギアを使ってみた減速機構は 電気屋のモーター付きジャンク品を探して 利用した |
■これは、同じくレーザプリンタの廃品からタイミングベルトを使ってみたもの |
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■2倍の模型には結局、歯車駆動を採用した これで各ブレードがローター1回転する間の動きがよく分かるようになった左側にあるのは、 次のステップとして製作したプロトタイプ(テスト機) |
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試作品に基づき実用品として製作 | ||
■プロトタイプを作ったあと、実用機製作にとりかかった | ||
■卓上旋盤では3mm厚のアルミ板に直径 90mm程度の穴をあける(くり抜く)ことは できないので、手動の穴あけ工具を使った |
■製作していくうちに、細かな部品の数量が多いことや、同じものを作りたいのでナイロン 丸棒から削りだす方法をやめて、初めての挑戦であったが樹脂成型品とした |
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■芯を出すためにステーターに側板を取り 付けてから、ステータ側板内面を加工ステ ータ側板は中実丸棒から切削するのは 馬鹿らしいので、市販のアルミパイプから 定寸のものを選んで、それに収まるように 図面を描いた |
■リンク部品を作るための樹脂素材を加工 (ナイロン丸棒から)最初はひとつひとつを 手で削りだそうとしたが、同じ寸法に仕上 げることは難しいので、樹脂成型法(2液性 エポキシ樹脂)に変更したこの方法であれ ば模範を1個手作りすれば、あとは型がダメ になるまで同じものが製作可能となる |
■アルミ丸棒から削りだしたローター上部の 部品 |
■ローターの底板で、スライダー用のすべり 棒を真ちゅうにて作り、ねじ止めした |
■当初は写真に見える、五角形スライダー (ピンは真ちゅう棒)、円形スライダー、リンク をナイロンで作った |
■製作していくうちに、細かな部品の数量が 多いことや、同じものを作りたいのでナイロ ン丸棒から削りだす方法をやめて、初めて の挑戦であったが樹脂成型品とした |
■コントロールロッド上端に取り付ける金具 いざ自作となると、けっこう面倒な部品で、市販のボールジョイントを樹脂で真ちゅう板と 共に鋳込んで固定した |
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■真ちゅう棒で作ったブレード軸と樹脂成型 のリンク:ブレード軸には途中、切り欠きが あるが、ローター回転中にはここまで リン クが動くので必要な切り欠きとなる |
■モータまで付けたステータ部分据え付ける際の高さを低くしたいので、傘歯車駆動とし てモーター軸は水平方向に変更した樹脂製の傘歯車であるが安価で、十分使えるこれで 大幅に背丈が低くできた |
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■リンク機構を組み込んだ状態で五角形 スライダー中心にあるのがコントロール ロッドこのコントロールロッドは運転中に 五角形の中心にあるクボミから外れない ように途中で押さえが必要 |
■ローターの天板を下から見た写真これを ローター本体に固定するのだが、市販の ステンレス皿ネジを使用することで、部品 点数を減らすことができたなお、もともと ローター内部には水が入り込む構造となっ ている |
■ブレードは同じ形状のものを作らなければ ならず、1枚1枚を手作りするわけにいかな いので困ったたまたま知人が小型CNC フライス盤を持っていたので、アクリル樹脂 にて模範を作ってくれたこれをもとに樹脂 成型することで同じ形のブレードを作ること ができた |
■組立て状態であるが、リンクをアルミ角棒から削りだしたものを使ったり、モーターを垂直方向に取り付けたりしており、 過渡的状態のもの |
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■これも五角形スライダーがナイロン丸棒 からの削りだしで、過渡的状態 |
■円形スライダー、五角形スライダーとも ナイロン製のもの |
■青い部品はすべて、知人が3次元プリン ターから出力したもの こういうものが個人 で出来てしまう時代になったと、少々、衝撃 を受けた |
■これらも過渡的状態の写真 |
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■リンク系統の写真で、この状態で第10回瀬戸大橋模型船大会に臨んだが準備不足で うまく走らせることができなかった(残念) |
■これが、その後、修正したリンク系の写真 |
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■モーターを水平取り付けに変更したので、 船尾でも船体の高さに対して十分余裕が ある |
■シュナイダープロペラを船体に取り付ける リング状の座も樹脂成型で作ったこうして おくことで、この船はこの穴を塞ぐことで 普通の1軸プロペラ推進にも Zペラ(ショ ッテルドライブ)にも自由に推進方法を変え ることができる (現在は自作のZペラを取り付けている) |
■シュナイダープロペラのブレードも、当初 の市販品と同一サイズから一回り大きくした ものに変更してあるまた五角形スライダー は樹脂成型でリンクが動くガイドとなるピン も一体で成型したものを使っていたが、 何回か走航させたあと、このピン部分が 1本折損した オリジナルも樹脂製でピン まで一体であるが、エポキシ樹脂では強度 的にもたないと判断し、五角形をアルミ板、 ピンを真ちゅう棒に変更した |
■走航テストの様子 操縦を簡単にするために、オリジナルではサーボモータは1基について2台であるが「たまの丸」ではシュナイダープロペラ2基に対して2台 にした操船の自由度はなくなるが、操縦そのものはしやすくなるモーターはグラウプナーSPEED500Eを12Vで駆動し、アンプも12V対応と しており、12Vシールドバッテリを使うことで、走らせる時間を心配する必要がない |
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■水中でのブレードの様子を撮ったもので、回転しているがブレードにはたわみは生じていないことが分かる |
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■シュナイダープロペラを制御するコントロールロッドの上端位置と、そのときの 船の推進方向を示したものこの資料がないと、どこに 位置させたらどう船が動くのかが分からないので実際に操作して確かめて作った。もう一枚 .■シュナイダープロペラについてはどんな仕組みで動くのか、以前から興味があったが、市販模型はあるものの、それに関する資料を ほとんど見つけることができなかった、たまたま同じクラブ員が市販品を購入したので、無理を言ってすぐに分解させてもらったところ、 部品としては以外に簡単なものであったので自作することにした。 製作にあたっては、材料費がなるべくかからないように市販サイズの材料を 使うようにした結果、1基あたりの材料費は1/4程度に なっている。 もちろん加工するために作った要具、加工、組立に要した時間は除外して、使った部分だけの費用を算出しての話だが、 自分で作ることに意味がある、動作についても、実用レベルのものになったと考えているがコントロールロッドを浮き上がらないように 押さえるところは まだ改善の余地が残っている、また、この仕組ではない別の機構を使ったものがあるので、それも一度作ってみた いと思うが、今のところ手がついていない |
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製作図面と推進の原理はここをクリック |